デザイン基礎講座「1.発想」

2012年07月18日

美大受験予備校 DESIGN PLANT 夏季講座(前期)
【デザイン基礎講座】 (1) 発想

デザイン基礎講座「1.発想」

無料体験講座も終わり、夏季講座本格始動デス!

(1)発想演習では、
レシートをメディア化したり、使用後のペーパーナプキンに着くよごれを装飾に見立てたり、
なかなかおもしろいアイディアが出ましたネ!
Mの提案してくれた既存メディアに捉われない“メディア化”という手法はとっても大事なんですヨ。
特にグラフィックデザイン・視覚伝達デザインと呼ばれる学科を志望している人にとっては、すごく大事な視点です。
グラフィックデザインって言葉を聞くと、つい紙の上であれこれするコト、と思われがちなんですけど・・・
でも、実際は違います。それはその極一部。
実際は、雑誌やテレビCM、ポスターなどの既存メディアの型にはめてしかデザインを考えられないようでは足りないんですよね。
そこで必要なのが、モノゴトを企画し、具現化するための発想力や構想力。あと、行動力かな。

デザイン科に入学したその先は、
“絵がうまい”なんてだけでは生き抜けませんから、発想力・構想力がものすごく大事です。

入試内容の関係で、入るまでは基本的に“描くこと”を重点的に対策する状況に置かれるので
(まぁ環境デザイン系は立体構成もね)
絵がうまいとか、そういうところに受験生の重点は置かれがちですけど、
でも、5〜10倍くらいの倍率を勝ち抜いて、一旦入学してしまえば、
美大は絵がうまいのは当たり前の世界。
「だから何?みんなそうだよね。」くらいの世界なんですね。
そこが、高校までとは全く違う。
高校までの「クラスの中の絵がうまい人」みたいなポジションにはいられません。
だって、そこに居る全員、クラス全員、学年全員、学校全員がうまいですから、絵が。(^_^;)
だから、絵がうまいなんて標準装備アイテム程度の扱いなんです。
今まで見て来たコたちも、ムサタマ入試の実技試験で8割9割、まぁ時には満点とか穫って合格していきましたけど、
入ったら思ったはずですよ。「アレ?絵がウマいとか…結構フツー」。

で、そこから、ですよね。
そこからプラス何が必要になっていくのかな?と。

それが前述の企画し具現化するための発想力や構想力、行動力だと思います。

じゃあ、絵がうまいことにはなんの意味もないか、といえば、もちろんそうではない。
絵がうまいということは、基本的に観察力が高く、クリエイティブな能力に長けているということ。
その能力は、“あらゆるレベルで”発揮できるものだと考えます。
つまり、実際に何か造るというシーンだけでなく、
クリエイティブに考え、
クリエイティブに言葉を選び、
クリエイティブに説明できる人でもあるということですね。
そして必要であれば、クリエイティブに何かを造り出せる人。

自分のそういう能力に気づいて、ある程度使いこなせるようになっておかないと、
せっかく入学しても、4月からの課題に困っちゃいます。
『デッサンやってたころはラクだったナ・・・』と。

だから、DESIGN PLANT生には、
合格だけを目的にした“受験対策漬け”の毎日とか、絶対送ってほしくないですね。
合格なんて単なる通過点ですから。
目指すのはそのもっと先。
それを見越して必要スキルとしての知識・制作プロセス・プレゼンノウハウなんかも身につけてもらいたいな、と思います。

去年の 卒業生のIちゃんのDESIGN PLANT卒業制作のプレゼン、3月に見ましたよね?
あのIちゃん、この春入学してまだ1年生ですけど、
京都のデザインを世界へ、みたいなプロジェクトのパッケージデザイン案、
採用決まったみたいですよ。パチパチパチ☆
企業の方から、プレゼンスキルも、プレゼンパネルやプロトのクオリティーも申し分ないとほめられたとか。
学生として提案するか、デザイナーとして提案するかの違いと、
ひとつのデザインとして形にするためのプロセスを知っているかどうかの差でもありますね。
学生だから、受験生だからこんなもん、てところで課題を“こなす”人って、
結局そこにも到達できませんから。

と、いうわけで、DESIGN PLANTでのデザイン演習・実習の全部の課題が
美大に入ってからのみんなの活躍につながっていきます。
そしてその積み重ねが、美大卒業後の社会に出るときの立ち位置を決定づけていきます。

みんなのそのクリエイティブな能力を、
わたしは美大卒業後の40年間も、社会の中で役立てていってほしいです。
「美大には行くには行った」では終わらせてほしくない。
人生に大事なのは、そこから先ですから。


さて、今回の課題、
プレゼンパネルは、全員もう一歩。
プレゼンて、人に自分の提案を聞いてもらう場だと思ったら大間違い。
理解して納得してもらう場なんです。
だから相手の感覚に訴えかける言葉、ビジュアルを選べているかどうか、もう一度見直してください。
パネルも、きっちりデザインしましょう。
まだまだビジュアルコミュニケーションが成立してません。

でも、着眼点はおもしろかったです。
その視点や切り口に、適切な着地点を与えていけるようになろうネ!

夏季講座 前期【デザイン基礎】
《形態》《色彩》と続きまーす!
http://ringo-no-mori.com/12summer-class.html




デザインとアートの教室 りんごの森 URL http://ringo-no-mori.com
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Posted by りんごの森のミズキせんせい at 19:03│Comments(0)美大予備校:DESIGN PLANT
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